悩み中の佐藤さん副業で動画編集を始めたいけど、推奨PCが高すぎる…。予算は頑張って10万円。ネットで「コスパ最強」って書いてある新品のゲーミングPCを買えば大丈夫かな?



ちょっと待った! その「コスパ最強」PC、CPUの型番に「F」ってついてないか? もしそうなら、それは動画編集においては「安物買いの銭失い」確定の地雷だぞ。
「動画編集にはハイスペックPCが必要」という常識を信じて、無理して20万円のローンを組もうとしていませんか? あるいは、予算10万円以下で探して、スペック不足の新品に手を出そうとしていませんか?
はっきり言います。予算10万円以下で動画編集PCを探すなら、新品の「ゲーミングPC」を買うのは危険です。 特に「Core i5-12400F」のようなCPUを選んだ瞬間、あなたの動画編集ライフは「終わらない書き出し待ち地獄」になります。
実は、プロも認める「ある機能」を搭載した中古PCを選べば、たった5万円でストレスゼロの編集環境が手に入ります。
この記事では、映像制作の現場で機材を選び続けてきた私が、PCメーカーが教えたがらない「絶対に失敗しない10万円以下のPC選び」の正解を暴露します。


専門領域:動画編集ワークフロー最適化、BTOコスパ診断
登録者5万人のガジェット系YouTubeチャンネルを運営。「メーカーのスペック表」ではなく「現場のリアル」を語るのが信条。中小企業の動画内製化支援で、低予算PC導入を多数成功させている。
なぜ「10万円以下の新品ゲーミングPC」が動画編集の地雷なのか?


まず最初に、残酷な現実を突きつけなきゃいけない。「予算10万円以下で、新品で、動画編集もサクサクできるPC」なんてものは、市場に存在しないんだ。
多くの初心者が、「価格.com」や「BTOショップのランキング」を見て、10万円前後のゲーミングPCに飛びつく。そこには大抵、「Core i5-12400F」や「Core i5-13400F」といったCPUが搭載されているはずだ。
この末尾の「F」が何を意味するか知っているか? これは「内蔵GPU(映像出力機能)を削除して安くしました」という印なんだ。
ゲームをするだけなら、この「F付きCPU」はコスパ最強だ。グラフィックボード(GPU)さえあればゲームは動くからな。でも、動画編集は違う。
動画編集ソフト、特に業界標準のAdobe Premiere Proは、Intel CPUに内蔵されている「Quick Sync Video (QSV)」という機能を使って、動画の書き出しを爆速化している。しかし、「F付きCPU」には内蔵GPUがないため、このQSV機能が物理的に使えない。
つまり、「F付きCPU」を買うということは、自ら進んで「動画編集における最強の武器」を捨てているのと同じことなんだよ。
【結論】: 動画編集用なら、型番の末尾に「F」がついているCPUは絶対に避けてください。
なぜなら、私が過去に相談を受けた初心者の9割が、この「F付き」を買ってしまい、「プレビューがカクつく」「書き出しに1時間かかる」と泣きを見ているからです。数千円安いからといってF付きを選ぶのは、典型的な「安物買いの銭失い」です。
動画編集の快適さを決めるのは「コア数」ではなく「QSV」だ


ここからは少し専門的な話になるが、ここを理解すれば数万円の節約になるからついてきてほしい。
多くの人は「新しいCPUの方が速い」と思い込んでいる。確かにベンチマークの数値はそうかもしれない。だが、動画編集の実務においては、「QSV(Quick Sync Video)が使える古いCPU」が、「QSVが使えない新しいCPU」を凌駕するという逆転現象が起きる。
具体的に比較してみよう。中古市場でよく見る名機「Core i7-8700」(第8世代)と、現行のコスパ機「Core i5-13400F」(第13世代)だ。
Core i7-8700とCore i5-13400Fは、世代こそ違いますが、動画編集における実用性では興味深い対立関係にあります。
- Core i5-13400F(新品): CPU自体のパワーは高いが、QSVがないため、エンコード(書き出し)処理をすべてCPUパワーだけでゴリ押しするか、外部GPUに頼るしかない。
- Core i7-8700(中古): CPUパワーは劣るが、QSVが使える。H.264などの一般的な動画形式の処理を専用回路に丸投げできるため、CPUへの負荷が激減する。
Puget Systemsなどの検証データによれば、QSVを有効にすることで、動画の書き出し時間は25%〜50%も短縮されることがある。これは、数万円高いGPUを追加するのと同等の効果だ。
つまり、予算がないなら「最新のF付き」ではなく「型落ちの無印(QSVあり)」を選ぶのが、動画編集PC選びの正解なんだ。
【予算別】失敗しない動画編集PCの「正解」構成はこれだ
理屈はわかった。じゃあ具体的に何を買えばいいのか? あなたの予算とリスク許容度に合わせて、2つの「正解」を用意した。
特に推奨したいのは、コスパ最強の「中古プラン」だ。浮いたお金をモニターや編集ソフト代に回せるから、副業のスタートダッシュには最適だ。
| 項目 | 【推奨】コスパ最強・中古プラン | 【妥協】新品安心プラン |
|---|---|---|
| ターゲット | とにかく安く、でも快適に編集したい人 | どうしても中古は生理的に無理な人 |
| 予算目安 | 5〜7万円 | 11〜13万円 |
| CPU | Core i7-8700 / 9700 (QSVあり・第8/9世代) | Core i5-13400 / 14400 (無印・QSVあり) |
| GPU | GTX 1660 Super (フルHD編集に最適) | なし(内蔵UHD 770を使用) ※後で追加推奨 |
| メモリ | 16GB(できれば32GBへ増設) | 16GB(32GBへ増設必須) |
| メリット | プロ並みの「QSV + 独立GPU」環境が5万円台で手に入る。 | 新品保証(1年)がある安心感。CPU性能は高い。 |
| デメリット | 中古品であること(傷や使用感)。 | GPUがないため、重いエフェクトや3D処理は苦手。 |
プランA:中古 Core i7-8700 + GTX 1660 Super(推奨)
これが私のイチオシだ。GTX 1660 Superと動画編集ソフトは、コストパフォーマンスの観点で最高の相棒と言える。最新のRTXシリーズでなくても、カット編集やテロップ入れならこのクラスで十分快適に動作する。
「Core i7-8700」のQSVで書き出しを加速させ、「GTX 1660 Super」でプレビュー描画を助ける。この役割分担ができているPCが、中古なら5万円台で転がっている。これを見逃す手はない。
プランB:新品 Core i5-13400(無印) + GPUなし
どうしても新品が良いなら、ドスパラの「Magnate IM」のようなビジネスモデルを選ぼう。ただし、絶対に「F付き」ではなく「無印(Core i5-13400)」を選ぶこと。
最初はGPUなし(内蔵GPUのみ)で運用し、お金が貯まったらGPUを追加するという「拡張前提」の運用になる。電源ユニットが500W以上あるか必ず確認してくれ。
「中古は怖い」あなたへ。プロが教える失敗しない中古PCの選び方
「中古PCなんて、すぐ壊れるんじゃないの?」
その不安、よくわかる。だが、選び方さえ間違えなければ、中古PCは恐れるに足らない。
鉄則はたった一つ。「メルカリやヤフオクなどの個人売買は絶対に避けること」だ。どこの誰がどう使ったかわからないPCなんて、プロの私でも怖くて手が出せない。
その代わり、ドスパラやパソコン工房といった「大手BTOショップの中古コーナー」を利用してほしい。ここが重要なのは、「ショップの整備」と「中古保証」という解決策があるからだ。
【結論】: 大手ショップの「中古保証(1ヶ月〜3ヶ月)」がついているモデルを選びましょう。
なぜなら、PCの故障(特に初期不良)は使い始めの1ヶ月に集中するからです。ショップが動作確認を行い、さらに保証をつけている個体なら、新品同様に数年は戦えます。実際、私が5年前に導入した中古PCたちは、今でも現役で稼働していますよ。
チェックポイントは以下の3点だ。
- ストレージは新品か?:SSDが新品に交換されているモデルならベスト。
- メモリ容量:8GBなら、購入時に16GB以上に増設できるか確認する。
- 保証期間:有料でもいいから延長保証に入れるなら入っておく。
よくある質問(メモリ、Mac、ノートPCについて)
- Q. メモリは8GBじゃダメですか?
-
A. ダメです。動画編集には最低16GBが必須です。
8GBだと、ソフトを起動しただけでメモリが一杯になり、動作がカクカクになります。できれば32GBあると、YouTubeを見ながら編集しても快適です。メモリ16GBと32GBは推奨ラインとしてよく比較されますが、予算が許すなら迷わず32GBを選んでください。 - Q. MacBook Airじゃダメですか?
-
A. M1/M2チップ搭載ならOKですが、予算オーバーの可能性が高いです。
MacBook Airで快適に編集するには、メモリを16GBにカスタマイズする必要がありますが、そうすると新品で15万円を超えてしまいます。予算10万円以内ならWindowsデスクトップ一択です。 - Q. カフェで作業したいのでノートPCがいいのですが…
-
A. 副業で稼ぎたいなら、最初はデスクトップを強く推奨します。
同価格帯のノートPCは、デスクトップに比べて性能が大幅に落ちます(約6〜7割程度)。10万円のノートPCでは、すぐにスペック不足を感じることになるでしょう。「稼げるようになってから、2台目としてMacBookを買う」のが賢い順序です。
まとめ:F付きを避けて、賢く動画編集を始めよう
最後に、もう一度だけ重要なことを言わせてくれ。
予算10万円で動画編集PCを買うなら、「新品のF付きCPU」という地雷だけは絶対に踏まないでほしい。
見栄を張って新品の低スペックを買うよりも、「Core i7-8700 + GTX 1660 Super」のような質実剛健な中古PCを選ぶ方が、動画編集の快適さは段違いだ。5万円でPCを手に入れて、浮いた5万円で良いモニターや有料の編集教材を買う。これが、副業で最短で成果を出すための「賢い投資」だ。
良い中古PCは「一点物」だ。条件の良い個体はすぐに売り切れてしまう。今すぐショップの在庫をチェックして、あなたの相棒を見つけてくれ。
参考文献・出典
Adobe Premiere Pro: 13th Gen Intel Core vs AMD Ryzen 7000 – Puget Systems
Intel Quick Sync Videoのパフォーマンス影響に関するベンチマークデータ。
Intel® Quick Sync Video – Intel Corporation
Intel QSV技術の公式解説。
Adobe Premiere Pro System Requirements – Adobe
Premiere Proの推奨システム構成。









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