BTOパソコンのカスタマイズ画面で、Core i7へのアップグレード項目にある「+25,000円」という数字を見て、マウスを握る手が止まっていませんか?「せっかく高い買い物をするんだから、後悔したくない」「でも、この2.5万円でゲームがどれくらい快適になるのか分からない」……そんな迷いを抱えているのは、あなただけではありません。
結論から申し上げます。その2.5万円、CPUではなくグラフィックボード(GPU)のアップグレードに回してください。そうすることで、あなたのゲーム体験は劇的に向上します。なぜ「Core i7」がゲーマーにとって時に罠となるのか、その理由をデータとともに解説します。
自作PC歴15年 / BTO構成最適化アドバイザー
ユーザー利益を最優先するPC構成の専門家です。メーカーが推奨する「とりあえずi7」という定型句に疑問を投げかけ、ベンチマークデータに基づいた「実効性能(FPS)を最大化する予算配分」を提案しています。忖度なしの構成案で、あなたの賢い買い物をサポートします。
なぜ「とりあえずCore i7」はゲーマーにとって罠なのか?
BTOメーカーの注文画面では、Core i7が「推奨」や「人気No.1」として紹介されていることがよくあります。しかし、ゲームを主目的とする場合、この「とりあえずi7」という選択が、実はコスパを著しく悪化させている可能性があります。
多くのユーザーは「CPUがPCの頭脳だから、ここを上げれば全体的に速くなる」と考えがちです。確かにCore i7-14700は、Core i5-14400に比べてコア数も多く、動画編集やマルチタスクでは圧倒的な強さを発揮します。しかし、現代のゲームにおいて、フレームレート(FPS)を決定づける主役はあくまでGPUです。
Core i7へのアップグレード費用に約2.5万円、さらに後述する「冷却コスト」に1〜2万円を上乗せして、得られるFPSの向上はわずか数%。この投資対効果の低さこそが、私が「i7は罠になり得る」と警鐘を鳴らす理由です。
【結論】: ゲームが目的であれば、CPUは「足かせにならない程度」で十分です。
なぜなら、フルHDやWQHD環境でのゲームプレイにおいて、Core i5-14400がボトルネックになるシーンは極めて限定的だからです。限られた予算をどこに投下すれば「1FPSあたりの単価」を安く抑えられるか、という視点を持ちましょう。
【データ検証】i5 vs i7、ゲームでのFPS差はわずか数%
実際のベンチマークデータを見てみましょう。信頼性の高い検証サイト「ちもろぐ」や「PC Watch」のデータによれば、RTX 4070クラスのGPUを使用した場合、Core i5とCore i7の性能差は驚くほど小さいことが分かります。

例えば、多くのeスポーツタイトルにおいて、Core i5-14400からCore i7-14700にアップグレードしても、FPSの向上は5〜8%程度に留まります。240FPS出ている環境で、255FPSになったとしても、その差を体感できる人間はまずいません。一方で、支払うコストは本体価格の10〜15%に相当します。これが「ゲーム特化ならi5で十分」と言われる根拠です。
隠れたコスト「冷却性能」の壁
Core i7を選択する際に、多くの人が見落としているのが「発熱」の問題です。近年のCore i7(特に第13世代・第14世代)は消費電力が非常に高く、高負荷時には凄まじい熱を発します。
Core i5であれば標準的な空冷クーラーで十分に冷やせますが、Core i7を本来の性能で動かすには、240mm以上の水冷クーラーがほぼ必須となります。BTOのカスタマイズでCore i7を選ぶと、自動的に高価な冷却オプションが推奨されるのはこのためです。
つまり、Core i7へのアップグレードは、単なるCPUの差額(約2.5万円)だけでなく、冷却パーツの追加費用(約1〜1.5万円)を含めた、合計4万円近いコスト増を強いてくるのです。この「隠れたコスト」を考慮すると、ますますGPUへの予算転用が現実的な選択肢として浮上してきます。
結論:浮いた差額でGPUを上げよう!FPSを最大化するBTOカスタマイズ術
さて、ここからが本題です。Core i7へのアップグレードを諦めて「浮いた差額」をGPUに回すと、どれほどゲーム体験が変わるのか。具体的な構成案で比較してみましょう。
【予算25万円】CPU重視 vs GPU重視の性能比較
| 構成要素 | A:CPU重視構成(一般的) | B:GPU重視構成(推奨) |
|---|---|---|
| CPU | Core i7-14700 | Core i5-14400 |
| GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4070 Super |
| 冷却 | 240mm水冷クーラー | 標準空冷クーラー |
| 推定FPS(WQHD) | 約80 FPS | 約120 FPS |
| 投資対効果 | 低い(CPUが余る) | 非常に高い(GPUを使い切る) |
上記の表の通り、CPUをCore i5に抑えて「浮いた差額でGPUを上げる」ことで、同じ予算でもゲームのフレームレートは約1.5倍にまで跳ね上がります。RTX 4060 Tiでは設定を下げなければならなかった最新の重量級ゲームも、RTX 4070 Superなら最高画質で快適にプレイ可能です。
あなたが求めているのは「スペック表の満足感」ですか?それとも「画面の中でヌルヌル動く最高のゲーム体験」ですか?もし後者なら、迷わずCore i5を選択し、その予算をGPUに全振りしてください。
参考文献・出典
Core i7 13700Kをレビュー:i9すら食い兼ねない、Intelの傑作CPU – ちもろぐ
第14世代Coreプロセッサ検証レポート – PC Watch
CPU Hierarchy 2024 – Tom’s Hardware

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